ゆめかまことか

 よく夢か現実かを確かめる為に、ほっぺをつねるという行為がありますが、あれの起源は何なんでしょうね。別にほっぺじゃなくても、太股に鉛筆を刺しても良いわけですし、それどころか痛みにこだわる必要も無く、おちんちんをさすって気持ちよいかどうかで確かめても良いわけじゃないですか。おちんちんをさすって気持ちよくなったのだけど、実は夢でしかも夢精していた場合、かなりがっかりでしょうけど。どうせだったらもっと良い夢精をしたかった的な。夢精に良い悪いがあるのか知りませんけど。
 それで、僕が現実のパラメータにしているのが、範馬刃牙の面白さで、一般的な少年漫画に求める面白さを考えた場合、そういう面白さとはちょっと違うんだけど、まあ面白いわな。毎週読んでるし。ってな面白みを感じたら、今週も自分は現実に生きていると判断しているのだけど、最近は刃牙が普通に面白いので、現実がどこかうそ臭い。
 四足歩行で首が太いから、いくら殴られても大丈夫っていう大嘘を平気で吐いたり、「築けるのか……ッッッ4001年目ッッ」とか、冷静に考えたら数万年レベルで昔に生きていた奴を倒して、新しい時代を築くってのはかなり本末転倒だと思うのだけど、とにかくここ最近聞いた言葉で一番糞カッコイイ台詞を吐いたり、あと普通にどっちが勝つかわからなかったりするので、ヤバい。面白い。真っ当に少年漫画している。逆に、少年漫画として、別の意味で、かなりヤバいのがナルトで、幻術があまりにも使い勝手良すぎて、作者自身持て余し気味というか、乱発しすぎ。今年に入ってからもう五回ぐらい、勝った!→実は幻覚でしたってコンボを見た気がするのだけど、本当どうするつもりなんだろう。俺の予想では再来週で普通に王大人がラーメンを食っていると思う。
 ジャンプの漫画で、幻覚を見せるっていう能力が上手く魅せられたことってあんまないよね。ホワイトスネイクといい、ブリーチのアレといい、リボーンのアレといい。というか、幻覚をキャラクターだけじゃなく読者も騙す、メタ的な形で使うのってまずいよね。昔、マガジンでやってた、ゲットバッカーズは、使っているのが主人公側である程度、そうした効果を意識していたから、まだ良かったけど、敵側にその手の能力を与えちゃうと何でもありになるから、いい加減、夢落ちと一緒に禁じ手にしといた方が良いよ。テニプリもこのまま連載続いたら、絶対出てくるよ、相手に幻覚見せる奴。
 逆に、幻覚を見せるっていう能力で、使い方が上手いなと思ったのはトライガンのドミニク・ザ・サイクロップス。相手の知覚を一瞬だけ支配するっていう能力だったんだけど、相手に幻覚をかけた瞬間に、相手の怪我をしていた指の痛みが消えてしまった為に、幻覚と見破られるっていう、あれは説得力のある戦闘だった。
 で、俺にとって、その現実か否かを判断する、指の痛みに通じるものが、範馬刃牙の面白さで、あかん、これは現実じゃないと思ったのだけど、一緒に読んだハチワンダイバーが、物凄いチンタラした展開だったので、ああ、これはやっぱり現実なんだなと思った。ありがとう、ヨクサル。


 あと、よくよく考えたら、テニスにはもう幻覚を見せる奴が出てたし、そいつが登場する一週間前ぐらいには夢落ちもやってた。フリーダムすぎる。