クジラックスの『ろりとぼくらの。』がしんどい。

「今ロリコンが最も注目しているエロマンガ家であるクジラックス先生の『ろりとぼくらの。』が発売されましたけど、どうですかね」
『俺はもっと幼女が泣き叫んで嫌がってるのを有無を言わさず問答無用で犯すゲームがやりたいんだ!』みたいなこと言ってたけど、何かこれ読んだらちょっと引いたね。歳かねオレも」
「それは年齢の問題なのかという気はするけどな」
「いや、毎日毎日鉄板の上で焼かれる鯛焼きのように、オナニーを欠かさない生活を送ってるとね、年齢で性的嗜好って結構変わってくるからね。昔は絶対無理だと思ってた実母モノとか今めっちゃ抜けるからね」
「さすがにそれは変わりすぎだろう」
「いや、本当マジで、マジで、マージーで。みやびつづるとか甚六とか全然いけるようになったからね。『悪くない! けっして悪くないぞ! そうだ これは子供の頃キライだった味だ』みたいな感じで」
「そんな『孤独のグルメ』っぽく言われましても…………ってか子供の頃はダメだったんだ」
「うん、高校生ぐらいの時は『母親で抜くとか頭おかしいんじゃないの?』とか思ってたけど、やっぱ人って変わっていくものだからさ」
「良いことを言おうとしてるみたいだけど、この流れではどうあがいても無理だかんな」
「だからオレは青少年に向けて声を大にして言いたいんだけど、自分の性的嗜好は定期的にメモって残しといた方が良い。それが十年や二十年後、読み返したときに『あっ、オレはこのタイミングでハンドルを切り損なったんだな』みたいなのがわかって楽しいよ」
「そんなこと言われても青少年困るよ。まあ、つまりロリコンじゃなくなったってことですか?」
「いや、全然幼女でも抜けるんですけどね。ロリコンでマザコンなんで、血筋さえ良ければネオジオン総帥ですよ
「別にシャアは性的嗜好が評価されてあそこまで上り詰めたわけじゃないからな?」
「そんなアテクシでもこれはドン引きですね。『あ、これは誰も幸せにしないマンガだな』って読んでて思ったね」
「お前のこれまでの話もそんな感じだけどな」
「言い方を変えれば、あんま『ポカポカしない』ですね」
「何でエヴァっぽく言い直した?」
「いや、要するにね、『エヴァ』なんですよ、旧劇なんですよこれは」
「あっ、嫌な感じに大きく出ましたね。続けてください」
「だからさ、エロマンガにしろ官能小説にしろAVにしろ、何が求められているかっていうと、結局は『オレに気持ちよくオナニーさせろ』じゃないですか」
「そればっかりじゃないとも思うんだけどね」
「そりゃ、大量に出てるからいくつかは例外がありますけどね。そう考えると、エロゲーなんてのは変な方向に進化したよなって気はしますね。18禁なのに、エロ以外の物が求められるっていう」
「わざわざ『抜きゲー』みたいな言葉も出来るぐらいですからね」
「けど、エロマンガはそこまで発展してなくて、基本オナペットになるかならないかなんですよ。で、エロマンガって一話あたりのページ数があんまないじゃないですか」
「しかも一話完結形式だしね」
「そう、だから短いページ数にある程度お話とエロを詰め込もうとするとキツキツになっちゃう……キツキツになっちゃうってエロくね?」
「うんうん、そうだね。君が全面的に正しいね。それで?」
「だから基本的に多くのエロマンガってのは、エロに関係ない描写とかは極力削ぎ落とされがちなんですけど、クジラックスのこれはそうじゃない」
「エロ以外が入ってる、と」
「そう、そのエロ以外のパートが、ギャグとかだったら楽しく読めるんだけど、クジラックスエロマンガに『リアル』を持ち込もうとするのね」
「…………あー」
「基本的に小学生とセックスする話しか載ってないんだけど、半分ぐらいがバッドエンディングなんですよ」
「当然の末路ですわな」
「だってレイプものだったらともかく和姦でもバッドエンドになるんですよ。2chとかでたまに見かけた『20歳なんですけど』の画像にあんな悲しい物語が隠されていたなんて……あんまりだよ、こんなのってないよ……」
「あれって悲しい物語だったんだ。まあ仕方がない気もしますけどね」
「いや、だってエロマンガなんてのは基本的にファンタジーじゃないですか。もちろん、小学生とセックスしたらあかんってのはみんなわかってますよ。けど、それでもオナニーの時ぐらいはファンタジー世界に浸って気持ちよくなりたいじゃないですか。それなのに、そこにリアルを持ち込んで誰が喜ぶんだよって話ですよ。『現実に戻れ』ってか、旧劇場版か、庵野気取りか、お前はって話ですよ」
「あ、ちゃんと話が繋がった。ロリでリアル系のエロマンガって聞くと、町田ひらくとか想像しますけどね」
「ほら、町田ひらくってのは、絵柄からしてそういう安易な性的妄想を拒んでるじゃない。『お前小学生と簡単にセックスできるとか思ってんじゃねえぞ』っていう」
「別にそこまで言ってないと思うけど」
「まあ、けどあの内容でオナニーするハードルってかなり高いし、そもそもあの絵で勃たないって人も多いと思うんですよ。けど、クジラックス先生の絵はそうじゃないんですよ。普通に今風の二次元ロリの絵柄だし、エロシーンもめっちゃエロいんで普通に勃つんですよ。最近はおちんちんの勃起具合が芳しくない僕の息子も元気にオッキするんですよ」
「お前の下半身事情とかものすごく耳を閉ざしたいね」
お母さん、何だか僕急におちんちんが固くなっちゃった……これ病気かな、僕死んじゃうのかな……?
「さっさと死ねよ。ドサクサに紛れて今お前が読みたいエロシチュエーションの話してんじゃねえぞ、クソが」
「まあとにかく、町田ひらくは『勃たないし抜けない』けど、クジラックスは『勃つけど抜けない』なんですよ。これは凄く珍しいな、と。絵柄は凄いオタク向けなのに、内容は割りとそうでもないっていう」
「ってか貴方が抜けないって、具体的にどんだけ酷いの?」
「たとえばあずまんがツイッターで話題にした『ろりともだち』っていう話は、大学のサークルに馴染めなかったロリオタ二人が、ワンボックスで日本中を旅して行く先々で女の子をレイプして回るっていうアメリカン・ニューシネマな内容なんですけど
「ああ、もう聞かなきゃ良かったね、本当」
「で、まあ男性目線で片っ端からレイプしていくんだけど、最後に辛い結末が待っているっていう、甘くて苦いママレードな一作なんですよ」
「おい、なんで今ママレード・ボーイのフレーズ入れた?」
「それだけでも充分苦いんですけど、単行本の巻末には、『ろりともだち』の描き下ろし番外編が入っている」
「ほう、エロいの?」
いや、エロ描写ほぼ皆無で、本編でレイプされる女の子たちの平穏な日常が描かれている
それ、誰が読みたがんの?
「でしょー。そりゃ、そういうのがあった方が逆にシコれるって人種もいるけどさあ、普通は引いちゃうよ。踏み絵か? 『ロリコンだったら、これで抜いてみろや』っていう踏み絵なのか?
「ある種の露悪趣味ですわな」
「屈折とも言えるし、挑発的とも言えるし、まあそこら辺は識者の判断に任せますけど。他にも『ロリ裁判と賢者の石』っていうファンタジー通り越してちょっと頭おかしい作品があるんだけど、これも女の子が『それでもやっぱり殺したいよ?』とか言っちゃう」
「まあ言いますわな」
ロリコンっていうのは、世間にうしろめたい性癖だから、そういうの突きつけられちゃうと色々しんどいんですよ。多分オレもそうした反動で実母モノにはまるようになったんだけどさあ」
「一応言っとくけど、実母モノって下手したらロリコン以上に性質悪いからな?」
「二次元のママンって年取っても劣化しないから素晴らしいよね。授乳手コキとかマジ抜ける」
「わかったから話を戻せや」
「そうやって、思いっきりオタク向けな絵柄で、ロリコン向けな話を書いてるのに、みんなが目を背けたくなるところにも切り込んでいく。そういうピーキーからしてマンガとしては凄く面白いんですよ、抜けないけど」
「こだわるね」
「ほら、ちょっと敗北感あるし。だけど、じゃあその面白いマンガを誰に勧めようかって話になった時に物凄く困るじゃないですか」
「『Fateは文学』みたいにはいかない、と」
「『Fate』よりかは文学っぽいけどね。まあ、けど万人に向けて小学生がレイプされてばかりの本を勧めようとしたら、ただの頭のおかしい人じゃないですか」
「そういうのがわかる辺りに、貴方も四年前よりは成長しましたね」
「えへへー」
「気持ち悪い」
「旧エヴァだ! 話が繋がった!」
「いや、そのネタはもういい。何にしろ扱いに困る内容ってことね」
「だから、こういう場末のblogでひっそりと紹介していかざるをえない」
「まあネットの口コミは強力なんで、ここで広めなくても、結局話題作になるでしょうけどね」
そのうちA・浪漫・我慢みたいに一般紙デビューして、ヤングアニマルで連載持って、羽海野チカの単行本の帯に推薦文とか書きそうだよね
流石にそれはない
「けど、現時点じゃただのロリ向けエロマンガなんでね、なかなかこういうのって本屋さんで手に取るのは抵抗があるじゃないですか。だからですねこの会話をですね、blogに載っけてですね、ちょっとアフィリエイトでお小遣い稼ぎをですね」
LOのマンガってamazonで取り扱い中止されてっから、アフィ載せられないぞ
死ねよ! ファック! 何だよ、もー。みんな死んじゃえよー」
「もういいや、そろそろ締めの言葉をお願いします」
小学生レイプしてぇええええ
「…………お前の中では上手くオチをつけたつもりなんだろうけど、読んでない人には何一つ伝わらないし、ただの危ない人だかんな、それ」
「こんな気持ち 僕らにしか……わかんないよねぇ」
「いや、だからそれも読んでないと…………ま、いいや。それじゃあ、またいずれ」