明日のジャンプの感想。
早売り買ったので読んだ。
以下、ネタバレ含む雑感。
ネウロの葛西さんがとにかく格好良いので、今年のカッコイイキャラランキングでの一位は葛西さんでお願いします。二位は右腕をムシャムシャ食べられた克巳で。三位は驚きと解説ぐらいにしか定評が無かったのに、ここに来て最前線で活躍し、牌を呑み込んだりと大活躍の八角さんで。
- ワンピース
十年かけて積み上げてきたキャラクターや伏線を一箇所に投入したのが現在の『ワンピース』なので、面白いのは当然なのだが、それでも今の展開は面白すぎる。
逆に、今の話が終わってしまうと、物語も読者も一気にトーンダウンしてしまうような気がするのだが、どうするのだろうと、思わず未来の心配までしてしまうぐらいだ。ちなみに全国制覇を最終目標にしていた『SLAM DUNK』は2回戦でテンションを最高潮にした結果、名朋工業や愛知の星などの伏線を消化しないで終わってしまったが。
しかし、物語の序盤でやられた悪役がちょっと再登場するだけでこれだけワクワクしてしまう辺り、改めて凄いものを読んでいるという気はする。
冨樫先生が会長の顔を描くときだけ絵に気合が入ってるのは何なんだろう。そんなに爺が描きたいのか。逆にノヴはシンプルにベタを塗らなくて良い顔になりましたね。良かったですね。
現在のキメラアント編は互いの戦力差から考えると、落しどころは和解という形かね。ふと思ったのだけど、作者の前々作『幽遊白書』も前作『レベルE』も、最終回で行き着いた所って異種族間の和睦って形で、これは作者にとっては根深い問題だったりするのかもしれない。冨樫先生は人を食べる生き物との関係に関しては、結構しつこくテーマにしたがってる気はする。
人並みの知性と感情を持った蟻を全滅させるってジェノサイドだしねえ。
- ナルト
何故、この漫画が面白く思えないのかを言語化するのが、ここ最近の課題だったのですが、今週で今の展開の何が面白くないのか、ちょっとわかった。
場面がしょっちゅう移るのに、どのキャラがどこにいて何をしているのかが、全く把握できない。
連載再開した時のHUNTERみたいに全体の俯瞰図とデフォルメしたキャラをつけて状況の説明をすればいいと思う。
それで凄く面白くなるかというのはまた疑問ですが。
主人公二人が考えた王道漫画の20週打ち切り臭が漂う感じが良い。
この漫画を作ってる二人がそれぞれ王道とは程遠い作品でブレイクして、さらに組んで作った作品がそれこそ王道とは真逆のデスノなんだから、このまま主人公二人が王道でヒットするって展開は無いんじゃないだろうか。
一方王道を地で行く、新妻エイジの社会適合性0の狂人っぷりを見てると、一発ヒットは飛ばしたものの、その後は落ちぶれていく一方ジャンプ作家の姿を彼を通して描こうとしているのではないだろうかと邪推してしまう。
あと、新妻エイジみたいな若さの作家が現実に登場したら、ワナビからのルサンチマンで妬み嫉みのフルボッコにされるだろう。
- 新連載二本
最近のジャンプは打ち切り漫画を除けば、連載しているスポーツ漫画がアメフトのみ、その少し前は狂ったテニスとアメフトのみっていう、かなり偏った状況にあったのですが、ようやくサッカーとバスケが合流。
ジャンプに限らないけど、最近のスポーツ漫画って主人公が元からそこそこ強いチームに入ることが多いよね。
全くの弱小から強いチームを作るんじゃなくて、強すぎず弱すぎず、県内ベスト4ぐらいのチームっていう妥協案。そりゃメンバー集めるのは大変だし、「部活を潰しに来た歯抜けのヤンキーが実は中学MVPだった!」って展開よりはリアリティがあるのだろうけど、何だかなあという気がしないでもない。面白くてもロマンはないよね。
そういった点で、初期の『アイシールド21』は凄く面白かった。0からスタートして、主人公が成長しつつも、徐々に強いチームが出来上がって、読者もそれを見守って感情移入していくっていう展開は厳しいのかしら。まぁ、ちんたら仲間を集めてる間に打ち切られるってことも現実にはありますしねぇ。
バスケだったら5人は集めないといけないし、サッカーなんて11人集めないといけないからねぇ。そういう点、野球というスポーツはとりあえず、最初に凄いピッチャーが一人いれば、ある程度強いチームになるので、野球ってのは少年漫画的サクセスストーリーに向いているな。
あと、バスケの方がついこの前打ち切られたばっかりのバスケ漫画に設定が似ているような気がしないでもないので、今後の展開が心配です。
今、ここでその展開をやってしまうと、打ち切りを回避できても今後物語が続かないような気がするんですが、どうするんだろう。それとももう決定しちゃったのだろうか……。
今週の結論。
ハンターが今週でまたしばらく休みで、来週はワンピースもお休みなので、ジャンプはしばらく買い控える方向で。